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森に帰ってきたテコリーヌ。小さなテントの下で繰り広げられる出会いと再会。 そこに感じた無限の何か。杜の市 2日目編。



昨夜の酔っ払い2人を起こしてどうにか早く現地に着いてセッティングを終えた2日目の朝。
その2日目の朝ゼロがまさかのズニちゃんでした。ありがとう!

さあ、早く無派師匠に会いに行かないと今日の杜の市が始まりません。師匠ー!


急いだあまりに国王のカメラワークの雑なことと言ったら…

あつしも合流

無派さんと話をしていると、どこからともなくワラワラと知り合い作家さんが集まって来ます。無派さんが慕われているのは勿論ですが、多くの作家達にとって、この2日目の朝の準備時間は貴重な挨拶回りのタイミングでもあるのです。だからなのか分かりませんが、IMAGINE のアキラさん、よりによってこのタイミングで現れるなんて…

師匠の前でもやっちゃいますけどね!


アキラさんが緊張してる(笑)腰に手を回さずに肩にとどめているあたりもまた紳士。撮り終わってからの 「 ありがとうございました!」 が謎ですアキラさん(笑)

さあ、無派さんへの挨拶も無事終えて、2日目が始まりますよ。最初に現れたのは髪がベリーショートの女の子と、セミロングの女の子の二人組。そしてベリーショートのボーイッシュな女の子の方がチョーカーに食いつき、試着もせずに購入します。え、試着しないで大丈夫?なんて言っていたら、なんとなく意味深な表情で「 大丈夫です 」って答えながらポツポツと話をしだすんです。はい、はい、ええ、はい…はい?

あーーー、去年のあの子だ!!!!!!!

1人で来た黒髪ロングのネガネ少女だ!

あまりの変わり様に全く気付きませんでした。この1年の間に彼女にいったい何があったか知るわけありませんが、とにかくまた来てくれたんです。あなたの事覚えてますよ。あんなにシャイで壊れそうなくらい白くて細くて可憐な女の子だった I村さん。


試着もしないで買ってくれたのは、1年前からテコリーヌの作品を手にして知っていて、信頼してくれてたからなのですね。こんな嬉しいことはありません。買ってすぐに装着してくれたのもまた嬉しいし、今のスタイルに本当に良く似合ってますよ! I村さん、今年はお友達のAさんと一緒にこの杜の市を満喫して行ってくださいね。見送った後からもジワジワと込み上げる嬉しさ。

そんなわけでしばらくジーンとしていたテコリーヌに、なんかいたずらっぽい視線を投げかける人物2人がチラチラと視界に…。今度は誰ですか?


小学校時代に2年間だけ同級生だったK君と、彼の奥さんでした。去年のMウエーブ以来ですね。去年の杜の市ではテコリーヌのブースに興味を持って見に来たにもかかわらず私の事に気づかなかったK君。その後Mウエーブでテコリーヌの正体を知って、そして今日は最初からテコリーヌをめがけて突撃ですって。来てくれてありがとう!

実は奥さんもクラフトをする人で、テコリーヌ作品に感化されて鎖のブレスレットをご自分でも作ってみたんだそうです。その力作も見せてくれたんですが、思わず「 ちょっと頭おかしいんじゃないの?!」と言ってしまうほど細かくて丁寧な作品なんですよ。でも、もう二度とやりたくないって。良かったです、やっぱり頭おかしくないです。それが普通です。そんな話でひとしきり大笑いした後、奥さんが、その2度とやりたくない鎖帷子の作品を3点も購入してくださいました。本当に好きなんですね。これからも、作りたくないものは購入するスタイルでお願いします(笑)

子供の頃にちょっとの間だけ同級生だったK君。大人になってお互い結婚して中年になってから、クラフトを通してこんなにも素敵な再会を果たし交流を持つ事になろうとは。本当に本当に良い奥さんと巡り会ったね!



そうこうしているうちに気付けば凄い活気! これですよ、池エリア名物、毎年恒例の大渋滞。実際危ないので良いとは思いませんけどね。通行する人にとっては凄いストレスですから。出展者だってトイレに行く時とかブースを離れる時に急がなきゃいけないのに大変ですもの。

そんな活気に溢れる中、更にテコリーヌブースを活気づけてくれたのは木曽のエミコさん。
毎年、木曽の手仕事市や駒ヶ根もみじクラフトで大騒ぎしながらお買い物してくれる豪快マダムのエミコさんです。今年の初エミコさんです(笑)杜の市に来たのも初ですね。

今回は旦那様と20歳の甥っ子君も一緒。甥っ子君がいるからなのか、また買ってあげる病が発病しちゃって大変(笑)でもその甥っ子の男の子がまた体格のいい豪快な若者なのにどこか可愛くて可愛くて、何か買ってあげたくなっちゃう気持ちが凄く分かるんです。そんな彼は男の子らしく、メリケンさんが欲しいと言って選んでくれました。欲しいものがあって良かった~。エミコさんはバッグチャームやサンキャッチャーを。

実は予習していたという意外とマメなエミコさん。昨日の親衛隊K島さんにマイナーチェンジしたサンキャッチャーを買い占めない様にお願いしておいて良かった!その代わり最後のひとつがなくなって作り方が分からなくなる危険が…。エミコさん、持って帰る前に一応写真撮らせて!


これでどうにか必ず作りますから、エミコさんもK島さんも他のコレクターの方も狙ってる方も、ご安心くださいね。
と、そんなやり取りで騒がしく盛り上がっている間、エミコさんの旦那様は歳の近いであろう国王と何やらクラフトについて語り合っていました。いつの間にか家族ぐるみで仲良くなるって、凄く嬉しい事です。木曽の手仕事市は選考結果がまだ発表されませんが、どうか受かりますように。

そしてエミコさんファミリーを送り出してすぐに来た女の子、F木さんは近くの中川村からお越しです。はじめまして!笑顔で気さくにお話してくれた可愛い彼女はピアスを気に入ってくれました。もし来年もここでテコリーヌを見つけたら、どうか気軽に声をかけてくださいね。また会いたいですよ!



この日の来客と交流も本当に濃厚です。最後のお客さん、Gさんもまた、はじめましてなのにはじめましてじゃない人でした。SNSを通してテコリーヌを知っていたという女の子、Gさんは、私の親しい新潟の木工作家 田辺工房のファンの方でした。

私も国王も田辺さんと呼んだことは無く、キノコ作品を作っているからキノコ屋さん ( 又はキノコ屋 ) と呼んでいるので、ああ、キノコ屋さんの~!とつい言ってしまいましたがそこでケラケラと笑ってくれたGさんは間違いなく良い人です!おかげで話も盛り上がりましたし、こんな風に共通の作家さんとの接点を話題に近づいてくださることが嬉しいですね。Gさん、私がいつも身に着けている指輪と同じものを気に入ってくれてありがとう!国王はこれからもキノコ屋さんをいじり倒すと思います。どうか今後も楽しく傍観してください(笑)


と、そんな話で盛り上がっている時に肝心の国王は何をしていたかと言いますと、イベント終了直前に滑り込みで現れたリッチーと話をしていたと言うのです。そう、リッチーが顔を出しに来たんですよ。ああ見えて義理堅いというか、律儀な男なんだよねえリッチー。杜の市ほどのイベントとなると遠方の親しい作家さんも多く出展してるしね。

あつしがいるし、そうなると、このあとカレーか?テコリーヌ城で宴か?

と思いきや、やる事が山ほどあるからトンボ帰りだというリッチー。忙しい男だ。まあ、あつしも国王も、もちろん私も色々出し切ってカスになっているし、作家ならそんな事嫌というほど分かっています。元気な時にまた皆で集まろう!と約束して解散しました。

今回もテコリーヌを受け入れ成長させてくれた杜の市。携わった皆様、ありがとうございました!

国王からのお下がり、30年前のマーチンも私の脚を支えてくれてありがとう。

今年は群馬の森に次いで杜の市という2つの充実した野外クラフトで、あの小さなテント下で、改めて学んだ事がありました。

それは、自分に合ったステージなどという最初からそんな都合良く用意された座布団など無いんだという事。デザフェスやクリマの様な室内のアートイベントこそがテコリーヌの居場所だなんて思っていた私。違うんですよね。場違いかどうかはまた別問題ですけど、基本的に居場所とかステージは自分で築いていくもので、どこのどんなイベントであろうとそれは変わらないのだと思いました。

毎年根気よく出展し全身全霊で接客を続けているうちに声をかけてくれる人が現れ、追いかけて来てくれる人が増え、また会いに来てくれる人が増えて…そんな積み重ねで今のテコリーヌが、この杜の市でもたくさんの感動を貰えたんですよね。そんな思いを胸に、次の出展、クリエイターズマーケットにも気持ちを新たに挑みます。

オレパン先生!テコリーヌは自分自身に無限の可能性を確信しました。頑張ります!


杜の市で再会した親しい作家の皆さんや手に入れた戦利品など、この後に続く番外編も是非!